2013年 01月 22日
東京駅と煉瓦 |
神社、仏閣以外で近代建築が一般の人に愛されているのは心地よいことだと思う。
多くの人に愛されている赤煉瓦ではあるが、東京駅の煉瓦は大きく分けて2種類、つまり建物の壁を支えるための躯体用煉瓦と表面の仕上げに用いられた化粧煉瓦に分かれ、さらに化粧煉瓦は厚みが15ミリのものと45ミリのものが交互に使われている。つまり仕上に用いられた材料は、現在であればタイルなのである。もっともこの呼称は、東京駅が完成した大正3年の後、上野で平和記念博覧会が大正11年に行われ、それまで化粧煉瓦、腰瓦、敷瓦など、20種類以上あったタイルの呼び方が討議の上、「タイル」という呼称に統一されたのである。よく煉瓦とタイルを混同してしまいがちだが、私は、積んだら煉瓦、貼ったらタイル、敷いたら瓦という使い分けをしている。
by hitohito-net
| 2013-01-22 16:25
| 横井敦彦